インプラントが保険治療に組み込まれることは患者さんの選択肢もふえるわけですが、チタン製のインプラントが保険適応になっても決して安くはならないと思います。 そればかりではありません。
保険制度に導入されますとほとんど経験のない歯科医でも治療が可能になります。 するとインプラント業者に簡単ですからと勧められて導入し、安易に治療を行うことが予想されます。
こうなると残念ながら、正確に安全なインプラント治療は困難になります。 歯の重要性は抜け落ちてからわかる患者さんがほとんどですし、それからインプラントって高い治療だなと認識されるのがほとんどです。
インプラントは開業医中心に自費診療として波及して行きましたが、これらの背景から日本では他の国に比べて遅れています。 それは、保険治療の適応になっていないため、ごく限られた患者さんにしか提供できないからです。
皆さんが待ち望んでいる再生医療はどうでしょうか?実は、大学病院でも再生医療は治験、薬事、倫理委員会の承諾を得ないと治療できません。 この現状は大学病院なら最先端の技術で対応してもらえます。
確かに保険治療は私たちにとって重要ですが、歯は毎日の生活に使うものですし、不適合な入れ歯を入れることによって支えている歯や歯槽骨に悪影響を与えます。 入れ歯やブリッッジでも保険のものと自費のものでは使用する金属も異なりますし、デザインや耐久年数もかわります。
治療する立場の私たちからみても保険治療はもっと選択肢を増やすべきだと思っています。 5月某日MTI京都インプラントセンターにおいて最新インプラント術の講義・模型実習、手術見学を行いました。
参加者はいずれも歯科開業医でインプラントの実績がある医師です。 今回の目的は、開業医レベルでの手術がまだまだ難しいとされている上あごの骨造成(骨再生)を伴う手術。
考えている皆さんにとってはとても悲しい現状なのです。 欧米に視野を広げますと日本の大学病院では不可能なことが、日々報告されてきています。
実際、アメリカやドイツの歯科医師会においては承認され、科学的なエビデンスを得ている治療法でも日本では承認されていない治療法が多数あります。 現在、日本では脳硬膜によるヤコブ病の発生から薬事法がかなり厳しくなっています。
実際に数十年前では口腔外科の手術にも脳硬膜が使用されていたぐらいです。 日本での新たなる生体材料の認可は治験をいくども繰り返し行ってはじめて提供されるのです。
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